姿勢と骨盤のはなし

▼目次

  1. 姿勢と骨盤
  2. 骨盤が歪むとは?
  3. 骨盤は上と下の骨とつながっている
  4. 骨盤が傾く
  5. 「骨盤の傾き」はなぜ起こる?
  6. 骨盤の傾きをチェックする方法

今日は、姿勢と骨盤の関連性と、
身体のことについてお話しをします。

 

1.姿勢と骨盤

さて、質問です。

 

あなたは、自分の姿勢が悪いと思っていますか?

それとも、自分の姿勢は良いと思っていますか?

 

もし、自分の姿勢が悪いと思っていたとして、
そう思う根拠は何でしょうか?

 

・腰が痛い

・肩こりがひどい

・猫背を自覚している

・鏡に映る自分の姿がイヤ

・O脚をしている

・X脚になっている

・骨盤の状態が気になる

 

などなどを感じているかもしれませんね。
姿勢を語る上で、よく使われる言葉は、
骨盤」です。

 

 

2.骨盤が歪むとは?

たとえば、「骨盤が歪む」「骨盤がズレる」などと言われますが、
そういう言葉を聞くと、「私の骨盤はどうなっているんだろう?」って、
ちょっと不安になりますよね。

 

実は、骨盤自体は歪むことはありません

 

そもそも、骨盤とはひとつの骨ではなく
仙骨、腸骨、坐骨、恥骨、尾骨が集まった、
集合体を指します。

骨盤図

 

この集合体(以降「骨盤」)は、腸や子宮などの内臓を包み込むような形で、
少しずつ動くことで保護する役目をしています。

 

より正確に言えば、骨は動きません。
骨を動かしているのは、筋肉です。

 

骨盤の回りを囲む筋肉群
(腹直筋・脊柱起立筋・腸腰筋・臀部筋群・ハムストリングス)
などが、正しい位置に維持しようとして、バランスをとっています。
→後述

 

そして、女性の骨盤は男性の骨盤に比べて、
少しずつ開いたり閉じたりと、動きます

 

一日単位では、昼間の活発に動く時間帯は閉じ気味で、
夜のリラックスする時間帯になると開き気味に。

 

また、一年を通してもその開きは変わります。
冬至に最も閉じて、夏に向けて徐々に開いていき、
夏至に最も開いており、冬に向かって閉じていきます。

 

そして、女性の骨盤は、女性特有の生理という現象も、
骨盤の開きに関わっています。

 

排卵時に最も閉じており、生理に向かって開いていき、
生理の始まりに最も開いて、排卵に向かって閉じていく…
というサイクルを年老いるまで繰り返します。

 

この骨盤の開閉がスムーズにいかないと、
「冷え症」「便秘」「生理痛」がひどくなったりします。

 

そして、この骨盤の開閉システムがスムーズにいかないことこそ、
骨盤が歪む」「骨盤がズレる」と表現するのです

 

 

3.骨盤は上と下の骨とつながっている

さらに、骨盤は、
上に胸や腕に首や頭などの上半身を形成している背骨(脊柱)、
下は太ももなど下半身を形成している股関節と繋がっています。

 

身体の中心にある骨盤は、上半身とも下半身とも繋がっており、
全身に影響をおよぼします。

 

たとえば、猫背は肩、O脚は脚だけを調節すればいいと思われがちですが、
実は、骨盤の開閉システムの不具合が原因で、
肩や股関節に負荷がかかり、姿勢が悪くなっている場合も考えられます。

 

また、ひざ痛や骨盤とは一見関係なさそうな外反母趾も、
合わない靴を履いているなどの原因の場合以外にも、
骨盤や股関節、あるいは上半身などに原因があったりします。

 

このように、骨盤は多くの部位と関わりがあります。

 

Movin’セラピー【アイ アピール】で行っている、
メンタルケア整体と骨盤力ストレッチでは、

 

骨盤の歪み(骨盤開閉システムの不具合)は、
上半身や股関節などの下半身も一緒に考えて、
つまり全体を見て、全身から整えて、
問題のない美しい身体姿勢を作ります。

 

4.骨盤が傾く

さて、骨盤の歪みは、開閉システムの不具合だけでなく、
実は、骨盤の前後・左右への「傾き」も指すことがあります。

 

前述で、骨盤の回りを囲む筋肉群
(腹直筋・脊柱起立筋・腸腰筋・臀部筋群・ハムストリングス)
などが、バランスをとっていますと説明しました。

 

この筋肉たちが上手くバランスが取れないと、
骨盤の位置が傾いたままになります。

 

問題なのは、骨盤が傾き過ぎることです。
骨盤は前後・左右どちらに傾きすぎても、
身体には相当な負担がかかります。

 

5.「骨盤の傾き」はなぜ起こる?

先ほど説明しましたが、
骨盤はいくつかの骨が組み合わさってできています。

 

骨が自分では動きません。動かしているのは筋肉です。
骨盤の周りで支えている筋肉が動くときのバランスが関係しています。

 

筋肉は互いに引っ張りあっています。
この引っ張り合いに強弱が出てくると、
どちらかに「傾き」ます。

 

そして特定の筋肉だけが過緊張する状態が長くなると、
どんどん骨盤の傾きが強くなり、
前後・左右の「傾き」が複合していき、
様々な不調につながります。

 

6.骨盤の傾きをチェックする方法

骨盤の前後の傾きや左右の差は、
自分でチェックすることができます。

 

◆骨盤が前傾しすぎている場合

・反り腰になる(おしりが突き出たような感じ)

・お腹が前に出やすくなる

・腹筋が弱くなりがち

・腰への負担が大きく、腰痛になりやすい

・背中や首などに痛みが生じることがある

 

◆骨盤が後傾しすぎている場合

・猫背になりやすく、姿勢が悪く見える

・肩こりになりやすい

・肩こり由来の腰痛や膝痛の原因にもなる

・ポッコリお腹

・背筋が弱くなりがち

 

◆「簡単なチェック法」

では実際に、自分の骨盤が前後・左右どちらに傾いている傾向があるのか?
身体の状態を知ることは、改善のための1歩。
簡単な方法で骨盤の傾きをチェックしてみましょう!

 

・立った状態(立位)でのチェック方法

1.壁を背にして、かかとをつけ、つま先を少し広げた姿勢で立つ

2.頭の後ろ、背中(肩甲骨)、お尻、かかとの4点を壁にしっかりとつける

3.壁と腰の間に手を入れてチェックする

 

・あお向けで床に寝た状態(仰臥位)でのチェック方法

1.膝をたてて、あお向けに寝る

2.床と腰の間に手を入れてチェックする

 

骨盤の位置が上手くバランスが取れている場合は、
腰に手を入れたときに、手のひら一枚分くらいのスペースが出来ます。

 

骨盤が前傾しているの場合は、
手がスカスカで、握りこぶしひとつが入りそうな状態です。

 

骨盤が後傾している場合は、手のひらを入れることが難しい、
あるいは全く入らない状態となります。

 

・骨盤の高さでのチェック

1.鏡の前に立ち、左右の骨盤(腰骨)の上にひっかけるように、手をおく

2.左右の手の位置が同じ高さかどうかを見比べる。

3.どちらかが低ければ、低いほうに骨盤が傾いている可能性が高いです。

 

※これらの方法で確認できる傾きは、
体型(おしりの大きさ)などの影響もあるので、
あくまで目安として考えてください。

 

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